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衛生機關の編成を解説します。

【戰時衛生機關系統圖】

國軍總司令部            ・→臨時檢疫部→檢疫所
兵站總監部野戰衛生長官部______|→船舶輸送司令部軍醫部員
 ↓                   |
方面軍軍醫部→方面軍直轄團隊附軍醫部員  |→碇泊場司令部軍醫部員
 ↓                   |→病院船軍醫部員
軍軍醫部→軍直轄團隊附軍醫部員      ・→補助病院船軍醫部員
| |_______________・
| ↓      ↓        ↓
|師團軍醫部  野戰防疫部    兵站軍醫部
| |               | 
| ・→隊附軍醫部員(假繃帯所)  |→野戰豫備病院
|                 |→兵站病院
・→衛生隊             |→患者輸送部
| |→繃帯所           |→野戰衛生材料廠
| ・→擔架中隊・車輛中隊     |→兵站司令部軍醫部員
|                 ・→兵站守備隊軍醫部員
|→野戰病院
|
・→留守軍軍醫部
   |→軍直轄團隊附軍醫部員       
   |→師團軍醫部→隊附軍醫部員
   |→衛戍病院→分院・療養所
   ・→豫備病院

{野戰衛生機關}  → top
前線
  →隊附軍醫部員
     →大隊附軍醫
     →假繃帯所
     →聯隊附軍醫
後方
  →衛生隊
     →擔架中隊
     →繃帯所
     →車輛中隊
  →野戰病院
  →旅團附軍醫正
  →師團軍醫部
  →野戰防疫部
  →軍軍醫部
{兵站衛生機關} →兵站監部編成に戻る
兵站管區
  →兵站軍醫部
  →野戰豫備病院
  →衛生豫備員、衛生豫備廠
  →野戰衛生材料廠 「衛生材料補給系統圖」附
  →兵站病院
  →兵站司令部附軍醫部員(防疫班・患者療養所)
  →患者輸送部
    →擔架縦列
    →病院列車
    →病院飛行船
    →病院飛行機隊
  →船舶輸送司令部軍醫部
    →病院船
    →補助病院船(患者輸送船)
内地軍管區
  →留守軍軍醫部
  →檢疫所
  →留守師團軍醫部
  →留守旅團軍醫部
  →留守部隊軍醫部員
  →衛戍病院
  →豫備病院

前線 front
中隊附

小隊附看護卒(兵科一等卒で衛戍病院にて擔架術・應急術の教育修了)
兵科に在籍する兵卒ですが、軍醫部の補助員として武装はせず、通常は歩兵小隊長に随伴し、傷病者を看護・収容します。戰闘になると軍醫の指揮下に入り、戦線救護・假繃帯所勤務に従事します。昔は補助擔架卒と呼ばれ、擔架術の教育を受けた兵科の兵卒で、他の兵となんら変わるところなく武装をして戰闘し、軍醫の請求のもとに負傷者の擔架搬送に臨時に従事していました。しかし戰闘が小隊単位で分散疎開の形態をとるようになると、広範囲に散在する負傷者の應急手当が、中隊附看護手1人ではカヴァーしきれなくなったので、戰闘任務を免除され看護卒として専ら衛生任務に従事するようになりました。

中隊附看護手(上等兵相當軍醫部員)
小隊附看護卒を指揮して、傷病者の応急手当と迅速な後送を行います。応急手当として、圧迫止血・創傷の消毒・乾燥繃帯による被膜をしますが、なによりも負傷者を安全な場所に移し、迅速に後方に退(さ)げるのが任務です。動けない負傷者が再び被弾するのを防ぐため、これを遮蔽物の死角に移し、機を見て後送を急ぎます。遺棄負傷者の救出のため弾雨下を隊より前方に進出することもあって、その途中で負傷することが多い危険な任務です。


大隊附

大隊附三等看護長(伍長相當軍醫部員)
看護手・看護卒を指揮して、傷病者を収容し、また隊(假)繃帯所の開設にあたっては収容者の整頓、手術助手など、あらゆる場面で軍醫の手助けをします。


大隊附二等軍醫(中尉相當軍醫部員)、看護卒、馬卒、從卒
《戰線救護勤務》
大隊が戰闘を開始するや、戰闘正面第一線の直後に進出し、大隊の看護手・看護卒を指揮して負傷者の収容・応急手当にあたります。戦線の移動・射撃の緩急・射線の方向などを読取りつつ、負傷者発生の状況を予測し、負傷者が自然に集りやすい場所(傷者巣)を重点的に捜索して傷者発見収容に努力します。遮蔽物のある安全な場所に「傷兵溜」を設定し、傷者をここに移してから、救命処置を加えます。軽傷者は徒歩で後退させ、重傷者は衛生隊擔架中隊が後送しにくるまで負傷管理を行い給養を施します。

↓傷者溜: 家屋の陰に傷者を集め、流れ彈の飛来を防いでいる。
傷者溜

《假繃帯所勤務》first aid station services
「隊繃帯所」と改称する提案がありますが、なんぶんレミニア陸軍は名称に就いては極端に保守的なので、いまだに「假繃帯所」と呼んでいます。
戰闘開始後、負傷者が続出するにもかかわらず、衛生隊が到着しない場合もしくは衛生隊繃帯所までの距離が遠い場合、重傷者の救命のため大隊の軍醫部員および補助員をもって独力で開設します。敵彈の飛来しない安全な隠蔽場所を選んで設置しますが、なるべく戦線に近接し、後送のための交通路を確保することが必要です。風雨寒暑のしのぐ工夫をして天幕、家屋を使用します。要員に命じて急造擔架・副木などを調製し、また給水を確保して、湯茶・粥を収容者に供給します。冬季は暖房も考えなくてはなりません。内部は次のように區處します。

「治療所」
ありあわせの材料(机など)で手術台を急造し、隊醫きゅうを置きます。
治療としては、先ず繃帯の修正・追加をします。最初の繃帯は、傷者自身や他の兵卒・看護卒が施すので、不完全なものが多く、3割は当て直しが必要となります。また見落した傷口もあり、看護長や軍醫がきちんと繃帯をしなおさないと後送途中で感染や出血を起す原因となります。
緊急の手術として、止血・氣管切開・胸腹部創口縫合などがありますが、患者の1割くらいです。
骨折で副木を装着しなければならない患者は、2割にのぼります。
鎮痛處置として、モルヒネ注射、鎮痛錠劑投與をします。
毒瓦斯戰に至った場合は、酸素吸入・皮膚洗浄・汚染被服除去を行います。

 「傷者溜場」
家屋または、傷者の携帯天幕を利用した覆いの下に傷者を収容し、獨歩・擔送の輸送區分に分けておきます。擔送者は更に後送優先順位を付けておきます。震盪症・腹部射創は一刻を争う手当が必要なので、第1位です。
また軍醫は、部隊に残留すべき者を指定します。これには、死者・危篤者・動かす事が出来ない重傷者・軽傷病者・逃走者・詐病者があります。収容される患者は軍醫の指揮下に入るので、後送・復隊は命令となり逆らえません。
傷者には黄色の「傷票」を貼付し、そこに軍醫の診断を記入しておきます。後方の衛生機關は、これを見て次の治療を施します。死者は遺留品と死亡診断書を付けて原隊に送還します。
傷病者数が衛生隊擔架中隊の輸送能力を越える時は、假繃帯所付近を後方に向けて通過する空の輜重車輛に、傷病者を便乗させます。
衛生隊擔架中隊が到着して後送を開始するや軍醫は假繃帯所を撤収し要員を指揮して本隊に追及します。徴発した設備は、そのまま残置し、後続の部隊が利用できるようにします。
 退却
退却時は、衛生材料を遺棄することなく、また重傷病者は輜重車・砲車などあらゆる車輛に積載して後送します。ことに邊境や外地の残虐な不正規軍ないし軍紀の乱れた正規軍との交戦では、大隊長は後衛隊に一斉阻止射撃や逆襲を試みさせ、患者の完全収容をする時間を稼ぐよう軍司令官から予め指示されています。

《輸送間の勤務》
列車輸送
戦場に到着するまでの列車輸送中、隊附軍醫は部隊長に意見具申して兵員の被服を緩めさせ、停車のたびに兵員を車外に出し体操させ、窮屈な車中で起る下肢浮腫を軽減させます。給養停車場での食事・飲用水・民間人からの食品差入れに注意し、食中毒・急性アルコール中毒を防止します。また車輛・兵器・馬匹・梱包の上下車作業時に負傷する者があるので、予め救護準備をしておきます。
船舶輸送
輸送指揮官の命を承けて船内設備を点検し、基準に満たない場合は改善を船長に要求します。居住區は2段寝台で1坪に3〜4名、給水量は1人2升半/日・1馬8升/日、厠は洗浄流出に便利な上甲板舷側に沿って設け、大便座50名につき1、小便所は大便座3箇につき2人立1箇。患者用・将校准士官用を別區畫とし、洗面所の洗面・手洗器は兵卒の4%に下士の3%分を加えた数を用意、帆布浴槽は500名につき1箇、500名以上は2箇。醫務室は、診察室と休養室に區分し、船内消毒は碇泊場司令部に任せます。救命浮具は敵潜水艦の暗躍があるので、必ず兵員数分を揃えます。乗船地では暴飲暴食・性病豫防のため、歩哨の配置して隊員の外出を制限し、引率外出を励行し、接客婦の檢診を地方官警に請求します。乗船前には檢診を実施し、傳染病疑似者・疾病隠匿者の発見に努めます。航海中は船倉居住區の換気に留意し、開口部に縄張して海中転落を防ぎ、食品の檢査をして食中毒を予防します。長航の食事献立には壊血病を防ぐため生野菜・果実を加えるよう炊事長に命令します。隊員が沖売船や船員から食品を購入するのを禁止し、飲用水は煮沸し、給水所に歩哨を立て、沸騰しない湯水を勝手に飲むことを禁じます。甲板上に運動場を設け、隊員に毎日歩行運動をさせて、その間に当番に居住區の掃除をさせます。途上の寄港地では、隊員はもちろん船員の上陸も禁止します。
敵前上陸
1輸送船を傷者収用船に指定し、衛生隊半部を乗船させて傷者収集の準備をします。状況の許す限り先遣隊と共に上陸して衛生偵察を行い、患者収療の區處計畫をたてます。また上陸戦当初の給水は現地水源に頼らず、汚染のない給水船によります。

《行軍間の勤務》
徒歩行軍の落伍者は、行軍第1日目に兵員の10%、強行軍でやはり1日10%、常行軍で3%、悪天候・悪路・酷冷炎暑期・重装備・被服不適当・応召老兵・給養欠乏などの条件ある時は30%に達する事があります。とくに最近の徒歩部隊は鐵道・自働車による輸送で前線に急行し、徒歩に慣熟しないまま、悪条件下の作戦地で初めて急激な徒歩移動を繰返すため、落伍者が増大する傾向にあります。部隊指揮官は落伍者を収集する車輛を指定し、隊附軍醫は患者収容班を臨時編成して部隊後尾を行軍し落伍者を収集します。放置すると敵の遊撃隊に襲撃されるおそれがあるので、兵力温存のためにも落伍者の収容は大切です。重症者は行軍路上に患者集合所を設けて残置し衛生隊の収用に託します。衛生隊は患者療養所(衛生豫備員にて臨時編成)に落伍者を搬送します。復隊者は衛生豫備員の1軍醫が引率して原隊に追及します。

《駐軍間の勤務》
野外勤務令には、1箇師團の宿營に10〜20平方キロが必要と規程してあります。給養力は人口の2倍の兵数を賄えると見積ります。宿舎は1人につき5平方米、20坪につき暖炉1箇が必要です。は分隊(12人)ごとに設け、井戸から最低6m、炊事場・給水場から最低9.5mの距離を置いた風下に雨水排水溝を附して設けます。1人一日便量を160g、尿量を1,200立方cmと見積ります。洗面所は1分隊につき幅1mです。
隊附軍醫は常に地方民間における傳染病の発生に注意し、発生地域あれば歩哨を立て隊員の立入を禁止します。また住民に豫防接種を行い施療所を開設し、駆虫・消毒など衛生状態の改善に努力を惜しみません。これは地方病・傳染病の研究にも役立ち、住民の宣撫に寄与します。
給水は既存あるいは軍直轄の防毒工兵大隊が敷設した水道管を利用しますが、貯水槽・井戸を使用する時は歩哨を立て汚染・投毒を防止し、軍醫が水質檢査をします。1人の消費水量は、飲用・炊爨用3.75立と見積ります。
駐軍が長期にわたる時は、壊血病豫防のため園芸を奨励し生野菜・果実類の自給を図ります。中隊ごとに開墾し、あるいは現地既存の農地を借受け、菜園を経営します。
隊附軍醫は醫務室を設け、毎日診察を行いますが、待命中の野戰病院が舎營病院を開設しますので、重傷者はそこに送ります。
先任軍醫は時に応じて、軍醫部員の補習教育を行います。外科演習・骨折固定補習などです。また兵科隊員のうち補充兵は教育期間が短く救急に疎いため、繃帯・止血などの演習を施します。性病豫防教育も重要な仕事で、檢診を実施し、性病感染の懼れのない野戰給養部娼婦以外の婦女子との接触を禁止します。平時内地での性病罹患率は、公娼2%、私娼25%です。外國戰地での娼婦罹患率はこれを大きく上回っていると考えられます。今次歐州大戰(1914-18)の獨軍は開戦第一年目に兵員の15.2%(後方部隊29.2%)が罹患し、第4年目には20.2%(後方部隊27.2%)に達しています。
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聯隊附

聯隊附一等軍醫(大尉相當軍醫部員)、看護卒、馬卒、從卒
聯隊長の幕僚として軍醫部員を監督し、傷病者の収容・治療・後送・衛生材料補給に遺漏なきよう努めます。状況により各大隊合同の假繃帯所を開設する事もあります。兵科により衛生勤務に特徴があるので、以下に要点を述べます。
騎兵
機動兵科なので、戦線救護勤務に力点を置き、傷病者は歩兵隊の假繃帯所に委託する傾向があります。假繃帯所は聯隊規模の集團戰闘となった時に初めて開設されます。戰車内は冷暖房換気の設備が無いので、長時間密閉走行時には頭痛・呼吸困難・眩暈・心悸亢進・嘔氣・精神違和・知覚喪失などの傷害が乗員に起きやすく、また銃砲の猛烈な連続発射により一酸化炭素中毒となる事もあります。
砲兵
砲傷が多く、創口は大なので、衛生材料には砲創繃帯(壓巾包)を豊富に準備携行します。傷兵溜を段列の位置に置き、後送にはよく空の彈藥車を利用します。山砲兵は配属先の歩兵大隊と合同して作業する事が多く、野戰重砲兵のように大規模な放列陣地では、聯隊ごとに假繃帯所を設ける事があります。
戰闘工兵
爆傷が多く、創口の損傷大なので、繃帯の豫備を多く準備します。坑道作業では、有毒瓦斯中毒が発生しやすく、救護索・送風器・酸素吸入器が必要です。架橋作業では、溺没救助をしなければなりません。工兵隊は細分されて他兵科に配属されることが多く、傷病者収容は配属先の部隊と合同で行うのが普通です。
信號工兵・電氣工兵・野戰照明隊
強電流による電撃傷が発生するので、対策が必要です。
飛行兵
高空飛行用に酸素ボムベ・酸素吸入器を衛生材料に組入れ、また飛行事故には火災を伴うので火傷用繃帯が必要です。墜落外傷は、頭蓋骨および脳底骨折・顔面創傷・胸腹部内蔵損傷・下肢骨折が多く、いづれも重症となります。軍醫部員は飛行場にて救護にあたりますが、事故搭乗員は着地した戦場内の最寄部隊にて応急処置を受けます。
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後方 post
衛生隊(1,930名)medical services

師團直轄の救急部隊です。患者収容能力800名/日。擔架中隊を前線に進出させて、傷病者を迅速に収容します。前線から約2キロ後方(1905年以前は1キロであったのを火器の射程が伸びたため改定した)に「繃帯所」を開設し、擔架中隊が運搬してきた患者に緊急救命措置を施した後、車輛中隊が患者輸送車(救急自働車)で野戰病院に後送します。陸軍省醫務局「出動地における治療方針」は2次感染防止のために、患者が前線から野戰病院の無菌手術場に至るまでを8時間以内と規定してます。(今次歐州大戰1914-18に於ける獨軍は細菌學・外科學の最新成果を採用し、従来の防腐的保存療法を廢止して、受傷後6〜8時間以内に創傷の手術的清掃をする方針に改め、2次感染防止に大きな成果を得た。各國軍醫團は戰後これに倣って治療指針を改訂した。)
師團の戰闘正面は約3〜4キロなので、衛生隊は通常2分割して使用し、歩兵旅團1に衛生隊半部をつけるようにします。しかし最近の機械化戰闘は更に正面を擴大する傾向にあるため、3〜4分割使用も可能です。
衛生隊は輜重兵科が主體となり此れに軍醫部藥劑部が附属する形です。擔架中隊と車輛中隊は武装兵と擔架卒が組となって、患者の捜索収集・後送・護衛をします。擔架中隊には128擔架があり、例えば日本陸軍の師團衛生隊(1930年制定「戰時衛生勤務令」による編成)が3箇中隊計120擔架を持つのに較べて遜色がありません。車輛中隊は自働車化されており、山嶽・密林戰闘となる場合は駄馬・挽馬・徒歩擔架混成に改編されます。
衛生隊勤務は戰線直後の着彈囲内で作業するため、一日の戰闘で自ら10〜30名の死傷者を出します。
前進時には、動かす事の出来ない患者を看護要員を附して残置し、兵站患者輸送部の収容に任せます。

【本部】(170名)(各部以外の兵科名無冠称は全て歩兵科)

隊長(輜重兵大佐)、傳令卒、馬卒、從卒
[車輛]二輪自働車(傳令用)、側車付二輪自働車(隊長用)、小型乗用自働車(同)

《指揮班》(34名)
副官(輜重兵大尉)、傳令卒、馬卒、從卒
書記(輜重兵曹長)、傳令卒
喇叭長(輜重兵伍長)、喇叭手、鼓手、笛手
乗馬傳令長(伍長)、乗馬傳令卒
斥候長(輜重兵伍長)、斥候手、斥候卒
軍犬長(輜重兵伍長)、軍犬手、軍犬卒2
信號長(輜重兵伍長)、信號手、傳鳩卒
        暗號手、暗號卒(一等卒)
        電話手、電話卒4
        信號手、信號卒4
[車輛]二輪自働車4(傳令用)、側車付二輪自働車2(副官用、信號長用)、大型乗用自働車(事務要員用)、装甲輕偵察車、中型自働貨車2(軍犬用、信號器材用)、信號車

《經理班》(16名)
二等主計、傳令卒、馬卒、從卒
三等計手、傳令卒
二等炊事長、炊事手、炊事卒、輜重輸卒、輜重助卒
三等縫工長、縫工手、縫工卒
      靴工手、靴工卒
[車輛]二輪自働車2(傳令用)、側車付二輪自働車(主計用)、中型乗用自働車、炊事車、縫工車、靴工車、中型自働貨車

《器材班》(10名)
器材掛(二等兵器技手)、傳令卒、馬卒、從卒
二等機工長、機工手、機工卒
三等銃工長、銃工手、銃工卒
[車輛]二輪自働車(傳令用)、側車付二輪自働車(器材掛用)、小型乗用自働車、工作車、器材車

《衛生材料班》(7名)
二等藥劑官、磨工卒、馬卒、從卒
三等磨工長、磨工手、磨工卒
[車輛]二輪自働車(傳令用)、側車付二輪自働車(藥劑官用)、中型乗用自働車

《宗務班》(7名)
輔祭、傳令卒、馬卒、從卒
從者、傳令卒、聖歌手
[車輛]二輪自働車2(傳令用)、側車付二輪自働車(輔祭用)、中型乗用自働車

《行李班》(92名)
行李長(輜重兵軍曹)、傳令卒、信號卒、機工卒
小行李分隊長(輜重兵伍長)、輜重兵伍勤
  第1繃帯所器材伍(輜重兵上等兵、輜重兵一等卒4、輜重輸卒16)
  第2繃帯所器材伍(輜重兵上等兵、輜重兵一等卒4、輜重輸卒16)
大行李分隊長(輜重兵伍長)、輜重兵伍勤
  糧秣伍(輜重兵上等兵、輜重兵一等卒4、輜重輸卒16)
  患者被服・寝臺伍(輜重兵上等兵、輜重兵一等卒4、輜重輸卒16
〔車輛〕二輪自働車25(指揮・監視用)、側車付二輪自働車(信號用)、工作車(機工用)、小型自働貨車32(小行李用)、中型自働貨車16(大行李用)


【擔架中隊】(780名)(各部以外の兵科名無冠称は全て歩兵科)strecher bearers companay
重症者を擔架で搬送します(軽症者は自分で歩いて後退)。擔架は徒歩の擔架卒4名が担い、これに小銃武装の歩兵が附いて指揮・護衛をします。1擔架の搬送能力(前線・繃帯所間2キロ)は12時間/日の実働で患者5名。部隊傷兵溜・假繃帯所から衛生隊繃帯所までの徒歩搬送を行います。前線が移動した後の戦場掃除(遺棄者の収容)も行います。収容患者の治療はしませんが、止血・人工呼吸など救急処置は擔架卒が必要に応じて行います・
戦線の各翼(右・中・左)に各1箇小隊を分遣し、残る1箇小隊は豫備として繃帯所に控置します。前線の擔架小隊は戦線の傷者収容を優先し、次に假繃帯所患者の後送を行います。擔架伍は擔架卒を捜索に派出して、傷者の発見収集に努めます。

中隊長(輜重兵大尉)、傳令卒、馬卒、從卒
  各小隊の作業區域・輸送路・捜索網を定め、患者収集・輸送を指揮します。
[車輛]二輪自働車(傳令用)、側車付二輪自働車(中隊長用)、小型乗用自働車(同)

《指揮班》(36名)
班長(輜重兵特務曹長)、傳令卒、馬卒、從卒
命令掛(輜重兵軍曹)、傳令卒
  喇叭手、喇叭卒、鼓手、笛手
  斥候手、信號手、軍犬手
    斥候手は輸送路の偵察・標示、信號手は戦闘部隊からの擔送請求の受信、軍犬手は遺棄傷者捜索に従事。
給養掛(輜重兵曹長)、傳令卒
  三等炊事長、炊事手2、炊事卒2、輜重輸卒2、輜重助卒2
  縫工卒、靴工卒
器材掛(輜重兵軍曹)、傳令卒
  銃工手、銃工卒
小行李長(輜重兵上等兵)
  輜重兵一等卒、輜重輸卒4
[車輛]〔二輪自働車7(斥候用、傳令用4、行李監視用2)、側車付二輪自働車(班長用)、小型乗用自働車(同)、大型乗用自働車(事務要員用)、炊事車2、小型自働貨車2(信號・軍犬・縫工・靴工用)、工作車(銃工用)、小型自働貨車4(行李用)〕

《第1擔架小隊》(185名)
小隊長(輜重兵中尉)、傳令卒、馬卒、從卒
小隊付(輜重兵軍曹)、斥候卒、信號卒、軍犬卒、看護卒
[車輛]二輪自働車2(斥候・傳令用)、側車付二輪自働車(小隊長用)、小型乗用自働車(同)、中型乗用自働車(事務要員用)

第1擔架分隊長(輜重兵伍長)、伍勤
  第1擔架伍(輜重兵上等兵)
    第1擔架組(輜重兵一等卒、擔架卒4:擔架1・繃帯嚢1)
    第2擔架組(同上)
    第3擔架組(同上)
    第4擔架組(同上)
  第2擔架伍
第2〜第4擔架分隊(同上)
[車輛]側車付二輪自働車4(衛生偵察用)

《第2〜第4擔架小隊》(555名)(同上、但し小隊長は少尉、少尉補、准尉)
〔128擔架〕


【車輛中隊】(780名)(各部以外の兵科名無冠称は全て輜重兵科)ambulance wagons company
患者輸送車128輛と徒歩擔架64からなり、後者は擔架車の患者乗降を助けます。繃帯所で応急処置を終えた患者を速やかに野戰病院に後送します。繃帯所・野戰病院間は最少で4キロ、状況によりそれ以上となりますが、自働車によるので輸送能力は充分です。小型自働貨車の荷台を有蓋とし、左右に各2擔架(2段寝台のようになる)を嵌め込む式で、計4擔架を積載できます。軽傷者を載せる時は擔架がありませんから、さらに詰め込んで10人までは運べます。
衛生隊の行軍時には、擔架中隊の擔架をも積載し、擔架中隊前進時に擔架を交付します。また状況により繃帯所より前方に進出して、擔架中隊の輸送を補助する事があります。

患者輸送車

中隊長(輜重兵大尉)、傳令卒、馬卒、從卒
[車輛]二輪自働車(傳令用)、側車付二輪自働車(中隊長用)、小型乗用自働車(同)

《指揮班》(36名)
班長(輜重兵特務曹長)、傳令卒、馬卒、從卒
命令掛(輜重兵軍曹)、傳令卒
  喇叭手、喇叭卒
  斥候手、信號手
    斥候手は野戰病院・繃帯所間の輸送路偵察に従事
給養掛(輜重兵曹長)、傳令卒
  三等炊事長、炊事手2、炊事卒2、輜重輸卒2、輜重助卒2
  縫工卒、靴工卒
兵器掛(輜重兵軍曹)、傳令卒
  三等機工長、機工手、機工卒
  銃工手、銃工卒
小行李長(輜重兵上等兵)
  輜重兵一等卒、輜重輸卒4
[車輛]〔二輪自働車7(斥候用、傳令用4、行李監視用2)、側車付二輪自働車(班長用)、小型乗用車(同)、炊事車2、工作車(兵器掛用)、器材車(同)、小型自働貨車4(行李用)〕

《第1車輛小隊》(185名)(
小隊長(輜重兵中尉)、傳令卒、馬卒、從卒
小隊付(輜重兵軍曹)、斥候卒、信號卒、看護卒、機工卒
第1車輛分隊長(輜重兵伍長)、補佐(伍勤)
  車輛伍(輜重兵上等兵)
    第1車輛組(輜重兵一等卒、擔架卒4)
    第2車輛組(同上)
    第3車輛組(同上)
    第4車輛組(同上)
  擔架伍(輜重兵上等兵)
    第1擔架組(輜重兵一等卒、擔架卒4:)
    第2擔架組(同上)
    第3擔架組(同上)
    第4擔架組(同上)
[車輛]二輪自働車14(斥候・傳令用、擔架監視用12)、側車付二輪自働車2(小隊長用、看護卒用)、小型乗用車(同)、中型乗用自働車、小型自働擔架車16
分隊ごとに集団で輸送。速度は、路外で毎時10km、未舗装路で毎時15km、舗装路ではそれ以上となりますが、速度に注意し無用な振動を与えて傷者に悪影響を及ぼさないよう注意しながら運轉します。自働車輸送は擔送に比べ、患者の50%を救命します。しかし振動が激しいため、患者の苦痛は大きく、なかには乗車を拒否する者もいます。各車間の距離は100mとし、砲彈による破壊台数を減少させる工夫をします。
積雪地においては、橇を使用します。防寒被服着用の患者は、1頭挽(速度毎時5〜8km)で2名、2頭挽(毎時10〜12km)で3名を載せます(馭者を除く)。馬の代りに犬を使う事もあります。

第2〜第4車輛分隊(同上)

《第2〜第4車輛小隊》(555名)(同上、但し小隊長は少尉、少尉補、准尉)  →冒頭に戻る


【軍醫部】(200名)(各部以外の兵科名無冠称は全て歩兵科)
高級軍醫(二等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
《指揮班》(3名)
一等看護長、看護手、看護卒
《器材班》(7名)
二等藥劑官、磨工卒、馬卒、從卒
二等磨工長、磨工手、磨工卒
[車輛]二輪自働車2(傳令用)、側車付二輪自働車2(軍醫・藥劑官用)、小型乗用自働車2(同)、中型乗用車(指揮班・器材班用)
第1繃帯所(93名)(800患者収容)1st.dressing station
第2繃帯所に同じ
第2繃帯所(93名)(800患者収容)2nd.dressing station
衛生隊軍醫部員を以って前線から約2キロ後方に設置し、擔架中隊により後送されて来た患者を収容して緊急救命措置を施し、さらに車輛中隊により完全な処置を得られる野戰病院に至急後送します。
ここでの治療は、創傷を消毒し、患者に完全な繃帯を施し、救命に必要な緊急の気管切開・血管結紮・外尿道切開・止むを得ざる切断などの応急手術をし、鎮痛麻酔その他を施します。詳細は假繃帯所と同じです。
戦線が前進すると、患者の後送を全部終了してから前線を追及し移動します。あるいは繃帯所を分割して、一部を残留させ、他を前線に追及させます。
軍醫部員の定数は、だいたい傷者50に就き軍醫1、看護長2、看護手・看護卒6となっています。展開面積は2500〜3500坪程度です。
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《指揮班》(10名)
醫長(三等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
一等看護長、看護手、看護卒
  信號手、信號卒2

[車輛]二輪自働車(傳令用)、側車付二輪自働車(醫長用)、小型乗用自働車(同)中型乗用自働車、信號車

《収容部》(12名)(旧名称:發著部)
主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
  傷者を選擇して、手術室(重傷者)・繃帯交換所(不完全繃帯者・未繃帯者)・發送部(後送軽傷者・復隊微傷者)に振分けます。豊富な経験と直感力が必要。
二等看護長、看護手、看護卒
  患者溜場(看護手、看護卒)
    到着者に湯茶・粥・強栄養食を支給
  患者名簿掛(三等看護長)
    患者名簿に隊號姓名・輸送區分を記入
  救急材料置場(磨工卒)
  物品預所(輜重輸卒)
    軽傷復隊見込者以外の兵器装具預り(但し雑嚢・飯盒・水筒は携帯させる)。死者・重篤者の貴重品を明確に取纏め、指揮班先任下士に渡す。
  [車輛]二輪自働車(傳令用)、側車付二輪自働車(主任用)、小型乗用自働車(同)、中型自働貨車

《治療部》(30名)
主任兼手術掛(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
手術掛(二等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
麻酔掛(三等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
手術介補掛(上等看護長)、看護手、看護卒、馬卒
  手術室(二等看護長、看護手、看護卒)
    手術は収容者の10%、麻酔手術は2%程度。主な施術(開腹・血管結紮・切断・関節離断・氣管切開・外尿道切開・截開・切除・骨片摘出・輸液・ギプス繃帯)
  傷票掛(看護手、看護卒)
    軍醫の口述に従い、傷票に輸送區分(患者が勝手に書換えないよう記號で)・輸送上の注意・野戰病院への治療要求を記入して患者に貼布。業務繁劇時には患者取違が起きやすい。
  繃帯交換所(三等看護長、看護手、看護卒)
    繃帯を完全に施し、汚染・出血・脱轉などある繃帯を交換し、骨折の副木を貼用・交換・修正。
  病室(三等看護長、看護手、看護卒4)
  輸送に堪えざる重傷者を収容・看護
[車輛]二輪自働車4(傳令用)、側車付二輪自働車4(軍醫・上等看護長用)、小型乗用自働車4(同)、外科手術車2(手術・繃帯交換用)、滅菌車2(同)

《藥劑部》(29名)
主任(二等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒
  衛生材料の分配と補充を計畫。常に各部を巡回し予め必要な材料を準備・供給。激戦が予想される時には、野戰衛生材料廠に予め大量の材料を請求して備蓄する必要あり。特に消費大な材料(炭化石灰・綿紗・綿・メントール酒・カンフル液・モルヒネ液)
  衛生材料庫(磨工卒)
  調劑室(二等磨工長、磨工手、磨工卒)
    
  X光線器械室(三等磨工長、磨工手)
  急造装具製作所(磨工手)
    副木・擔架・枕の不足が置きやすく、これを民間応用材料徴発・加工により急造する。
  被服寝具掛(磨工卒)
  炊事掛(三等炊事長、炊事手4、炊事卒4、輜重輸卒4、輜重助卒4)
    炊煙を敵に発見されないように、燃料には木炭ないし固形酒精を使用。患者用の特別温食(茶・粥・練乳・強栄養食など)を調理。繃帯所要員は衛生隊本部の炊事車で一般兵食を食べます。
  給水掛(磨工卒、輜重輸卒、輜重助卒)
    飲食用の他に器具洗浄・手洗消毒など治療用の滅菌水を供給。常に温湯を準備。
[車輛]二輪自働車(傳令用)、側車付二輪自働車(藥劑官用)、小型乗用自働車(同)、衛生材料車2、X光線車2、工作車(急造装具用)、炊事車4、給水車2、中型自働貨車2〕

《發送部》(12名)
主任(二等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
  出発患者の病況を再点検し、治療部に追加手当・再診を請求(重症であるにもかかわらず外観平静のため軽傷の傷票を付される傷者は、収容者の1割にのぼる)。復隊者を送り出すには常に戰闘部隊の位置を把握しておく必要あり。
三等看護長、看護手、看護卒
  繃帯完全な傷者(獨歩・座位・横臥)・微傷者(復隊)・死亡者を集め、輸送區分に従って送り出す。後退者のために野戰病院に至る道筋を図示。発送患者名簿を調製し、患者に食事と寒暑風雨を防ぐ用具(日覆・樹枝、毛布・毛皮・懐炉、雨除など)を供与。
 車廠(機工手、機工卒)
 屍室(輜重兵一等卒、輜重輸卒)
   収容者の2〜10%が震盪症・亡血で死亡
 馬繋場(蹄鐡工手)    現地より馬車を徴発する時、馬匹編成時(山嶽兵團など)に備えて用意。蝿の発生に注意し、放馬しても治療に影響を及ぼさないような地点を選択。
[車輛]二輪自働車(傳令用)、側車付二輪自働車(主任用)、小型乗用自働車(同)、工作車(機工用)、中型自働貨車  →戻る


後方 post
野戰病院(170名)(500患者収容)(各部以外の兵科名無冠称は全て歩兵科)ambulanc, field hospital

軍直轄で8箇あり、1箇歩兵師團に4箇の割合となっています。患者収容能力500名/日。衛生隊の繃帯所から搬送されてきた傷病者を収容し、完全な初期治療を施します。化膿を防止するため無菌手術場で十分に皮膚消毒をし、創傷周囲の無菌的切除を行い第1期縫合をして1週間経過観察をします(化膿の徴候あれば直ちに縫合を開放して処置)。
前線から約6キロ以上後方に位置し、戦況に応じて2分割使用もできます。
配置は師團主攻撃方面に2箇、その他の方面に1箇、中央後方に豫備を1箇と云うのが普通です。 戦線が移動すると、患者収容中の野戰病院は現在位置に残り、治療を続行します。そして未使用の他の野戰病院が旧戦場を超越前進して新戦場で活動を開始します。さらに軍兵站監部が衛生豫備廠の器材を使い衛生豫備員にて編成した「野戰豫備病院」が進出してきて患者を引き継ぐと、原位置に残留していた野戰病院は前線に追及します。 このような野戰病院の進退は、軍軍醫部長と師團軍醫部長が計画し、戦況に合わせて適切な決定をしていきます。軍醫部長は幕僚なので、命令は軍司令官・師團長が発する形をとります。
行軍・宿營間は輜重兵大隊長の區處を受け、師團輜重の先頭を行進し、開設命令を受けると師團長直轄となります。行軍間に「患者療養所」を開設する事あり、また駐軍間には、「營舎病院」を開設して平病・傳染病患者を収容します。
野戰病院の重点は病室にあり、なるべく大きな建物(城塞・屋敷・寺院・工場・學校など)を接収してこれに充てます。何もない地点では、天幕を連ねます。戰闘部隊が優良な家屋を先に占拠してしまうので、軍司令官は施設の優先使用権を軍醫部に与える命令を発します。
軍醫部員の定数は、患者50に就き、だいたい軍醫1、看護長2、看護手・看護卒10となっています。

  《本部》(86名)
野戰病院長(三等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒

  一等看護長、看護手、看護卒
    信號手、信號卒2

管理主任(二等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒
  經理掛(二等磨工長、磨工手、磨工卒)
    倉庫(磨工手、磨工卒)
      藥品・器具・天幕・擔架・患者被服(病衣200・毛布1500・枕500・蚊帳500名分)
  炊事掛(二等炊事長、炊事手4、炊事卒4、輜重輸卒4、輜重助卒4)
    浴場(輜重輸卒、輜重助卒)
    糧秣庫(炊事卒)
      患者食(普通1200食・重患者300食)・患者食器・貯蔵飲用水を収容するに300坪以上が必要。
  給水掛(磨工手、輜重輸卒、輜重助卒)

  行李(輜重兵伍長、輜重兵上等兵3、輜重兵一等卒8、輜重輸卒32)

《發着部》(22名)
主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
  傷票と症状に注意して、患者を區分。甲:手術室(腹部など貴要部損傷・止血管装着者・脱血・窒息・尿閉・複雑骨折・人事不省など)・乙:重症病室(直ちに手術を擁しない重症者)・丙:軽傷病室(その他の傷者)・丁:平病室(内科疾患)。
上等看護長、看護手、看護卒、馬卒
    「病室一覧表」を調製して、患者収容を管理する。
  患者溜場(一等看護長、看護手、看護卒)
  患者名簿掛(二等看護長)
  擔架車停止場(輜重兵一等卒)
  兵器装具置場(輜重兵一等卒)
    微傷復隊者には兵器装具を返却し、後送患者の兵器・装具・被服は取纏めて兵站司令部に送致もしくは野戰兵器隊・野戰衣糧廠に交付。収容後1日以内に兵器の手入を行う必要があるが、収容者多数の時は、兵器隊より修理・手入員が出張してきて塗油・後送・梱包作業を処理
  貴重品預所(輜重輸卒)
  救急材料庫(磨工手)
    輸液、カンフル注射液・メントール酒・温湯・牛乳
  發送掛(輜重兵伍長)
    1回の後送は10〜100名。後送順序は、軽症者・平病者・傳染病者・重症者で、輸送に堪えない者は残留。
    車廠(機工手、機工卒)
    馬繋場(蹄鐡工手)
    車馬併せて1000坪
    屍室(輜重輸卒)

《治療部》(62名)
主任兼手術掛(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
手術係(二等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
軽傷手術掛(三等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
麻酔掛(軍醫補)、看護卒、馬卒、從卒
手術介補(上等看護長)看護卒、馬卒、從卒

    手術室(二等看護長、看護手、看護卒)
    主な施術(留弾摘出・腹部切開・骨縫合・骨片摘出・再切断・外尿道切開・睾丸摘出・膀胱切開・腎摘出・眼球摘出・関節離断・氣管切開・血管結紮・腹部臓器脱出処置・副木貼用・ギプス繃帯)。150坪
    繃帯交換室(三等看護長、看護手、看護卒)
    X光線器械室(三等磨工長、磨工手、磨工卒)
    病室掛(二等看護長、看護手、看護卒)
    患者を看護し、病床日誌を作製・保管。同日誌は患者の後送に伴って収容衛生機關に移動。輸送區分表を患者に貼布(赤に「治」:原隊復帰、黄に「歩」:獨歩後送、、緑に「座」:座位後送、紫に「臥」:横臥後送、白に「留」:動かし難き者)
    重傷室(三等看護長、看護手、看護卒)収容人員の5/1
    軽傷室(看護手、看護卒)
    平病室(看護手、看護卒)
    将校病室(看護手、看護卒)
    傳染病室(看護手、看護卒)
    精神病室(看護手、看護卒)
    俘虜室(看護手、看護卒)
    病室は患者の心理を考慮して第1病室、第6病室あるいは甲病室、己病室と冠して、「重症病室」「精神病室」などと呼ばないように配慮。村落家屋に分散収容する時は、収容家屋を数區に纏める。家屋無き時は天幕を使用し、方錐形には座位50名・横臥15名、長方形には座位20名・横臥8名を収容。
二等藥劑官、磨工卒、馬卒、從卒
    病院用のみならず師團各部隊にも衛生材料の補給を行います。
  藥室掛(一等磨工長、磨工手、磨工卒)
    衛生材料庫(磨工卒)
      主な貯蔵品(脱脂綿紗・脱脂綿・巻軸帯・酒精・溶石灰・藥用酒・健胃散・クレゾール石鹸液・澱粉・體温計・赤十字旗)
    材料修理所(二等磨工長、磨工手、磨工卒)
    調劑室(三等磨工長、磨工手、磨工卒)
    理化學試験室(三等磨工長、磨工手、磨工卒)
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旅團附軍醫正(16名)
旅團に配属された軍醫部員(聯隊・大隊附)を監督し、傷病者の速やかな収容に尽力します。獨立旅團の場合は、隷下部隊合同の假繃帯所を開設する事があります。戰闘終了後は衛生統計(戰死傷者数など)を取纏めます。駐軍間は地方民間衛生の整備に努力します。
旅團附軍醫正(三等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
  副官(二等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
    書記2(一等看護長)、看護手、看護卒
  二等藥劑官、磨工卒、馬卒、從卒
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師團軍醫部(16名)
師團軍醫部長は担任戰區に配属された野戰衛生機關(衛生隊1、野戰病院4、野戰豫備病院2、野戰衛生材料廠支部1が標準)を監督し、作戰にあたってその展開を計画し、傷病者の速やかな収容・初期治療・後送に尽力します。
師團軍醫部長(二等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
  庶務掛(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
    書記(一等看護長2、一等磨工長)、看護卒
  衛生掛(二等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
  三等藥劑官、磨工卒、馬卒、從卒
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野戰防疫部(116名)
戰地の保健防疫事業に於ける機動檢査實施機關。状況に應じ分割して(通常2分割)傳染病發生地に派遣。傳染病の根源を探求し其の實況を閘明する為諸般の科學的檢査を實施し爾後に適應する處置を講ずる。

野戰防疫部長(一等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
  副官(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
    書記2(一等看護長)、看護手、看護卒

【細菌檢査班】(28名)
主任(二等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
    病原菌檢索掛(三等軍醫正2)、看護卒2、馬卒2、從卒2
    菌標本掛(一等藥劑官2)、磨工卒2、馬卒2、從卒2
      一等磨工長2、磨工手2、輜重輸卒2、助卒2

【衛生化學的檢査班】(20名)
主任(二等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
    化學檢査掛(三等軍醫正2)、看護卒2、馬卒2、從卒2
    藥品掛(一等藥劑官2)、磨工卒2、馬卒2、從卒2

【實施班】(44名)
主任(三等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
    醫務掛(一等軍醫2)、看護卒2、馬卒2、從卒2
    採集掛(二等藥劑官2)、看護卒2、馬卒2、從卒2
       配属看護兵
    輸送掛(准藥劑官2)、磨工卒2、馬卒2、從卒2
       配属輜重兵
    經理掛(三等藥劑官2)、磨工卒2、馬卒2、從卒2
       一等磨工長4、磨工手2、磨工卒2
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軍軍醫部(48名)
軍軍醫部長は軍司令官の幕僚として、軍所属の軍醫部員(藥劑・看護を含む)の勤務を監督し、作戰にあたっては軍野戰衛生機關の戰線展開を立案・実行し、傷病者の速やかな収容・初期治療・後送に尽力します。師團・支隊への衛生機關配属、行軍・駐軍・追撃時の軍隊區分・患者収療機關の開設・閉鎖を計畫し、また管區内における防疫、特に傳染病の豫坊對策を講じ、飲料水・食品の衛生檢査も監督します。衛生材料の補給が滞る事のないように監督し、必要な請求を内地の衛生材料廠に行います。軍の全軍醫部員の補充(進級を含む)を円滑にし、前線勤務力を常に充実させておきます。高級副官は主に人事を管掌し、戦死・病没者・功績ある者に対する手続に漏れのないよう万全を期します。戦時編制衛生機關は、ほとんどが応召者にて編成され、その4割強が未教育で、既教育者も最新知識に乏しく旧式の知識しかないため、その補習教育計畫をたて各衛生機關に実施させなければなりません。

軍軍醫部長(軍醫監)、看護卒、馬卒、從卒
  庶務主任(一等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
    庶務掛(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
    經理掛(一等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒
    衛生材料掛(二等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒
      書記(一等看護長2,一等磨工長2)、看護卒
  衛生主任(二等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
      書記(一等看護長2)、看護卒
    醫務掛(一等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
    齒科掛(嘱託齒科醫)、齒科技工、馬卒、從卒


兵站管區 distrikt de etap  →戻る
兵站軍醫部(44名)
軍兵站管區の衛生勤務を監督し、兵站衛生機關を配置・運用します。前線の軍軍醫部長と密接な連絡をとって、戰傷病者の収容・療養・内地送還を計畫・実行し、また管區内の傳染病・風土病など疾病発生を豫防する措置を講じます。衛生材料の前線への補給も重要な役割です。軍兵站監部に所属しますが、「第○軍兵站軍醫部」と称します。

兵站軍醫部長(一等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
  副官(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
    書記2(一等看護長)、看護手、看護卒
  衛生主任(二等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
    醫務掛(三等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
    看護掛(看護監督)、看護卒、馬卒、從卒
    輸送掛(輜重兵大尉)、傳令卒、馬卒、從卒
    齒科掛(嘱託齒科醫)、齒科技工、馬卒、從卒
  藥劑主任(三等藥劑正)、磨工卒、馬卒、從卒
    經理掛(一等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒
    藥務掛(二等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒
  貯蔵する衛生材料は3箇月分で、前進地區1、中間地區2、根拠地區3の割合で集積してあります。
  衛生委員
    兵站司令部軍醫部員、配属部隊軍醫部員、地方官公吏、地方名望家、衛生組合職員、地方醫師
  戰地での傳染病発生を防止するため、地方民間の衛生関係者を委員に加え、衛生状態の改良に努力します。
  輸送委員
  状況切迫により患者輸送部のみにては患者後送が捗らない時は、兵站司令部・同支部附の軍醫部員より輸送委員を任命し、独自の輸送にあたらせます。特に退却時は患者輸送部の到着を待たずに、至急後送を開始します。
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野戰豫備病院(165名)(500患者収容)reserv ambulanc, field reserve hospital
軍兵站監部が衛生豫備員をもって必要あるつど編成します。衛生豫備廠に用意されてある野戰病院器材を使用します。軍に4箇編成が予定されており、1箇師團に2箇の割当です。編成は野戰病院と同じ。
兵站末地附近に待機し、前線が移動すると野戰病院の位置まで進出し、患者を引継ぎ、野戰病院に前線を追及させます。あるいは兵站末地に定立病院を、兵站線路上に患者療養所を開設する事もあります。
「所在地名」を冠称して「○地第○軍第○野戰豫備病院」と称します
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衛生豫備員(660名:4野戰病院分)reservan por ambulanc, reserve medial staff
野戰豫備病院の待機要員です。2班編成で、1箇班は2箇野戰豫備病院分です。
衛生豫備廠(4野戰病院分器材)teney por reserv ambulanc, reserve medical depot
野戰豫備病院の器材を梱包して用意してあります。廠員は衛生豫備員の藥劑部員が兼任。   →戻る
野戰衛生材料廠(130名)(各部以外の兵科名無冠称は全て歩兵科)kamp parmaciey, field pharmacy
豫備の衛生材料・獸醫材料を保管し、必要に応じて諸衛生機關に補給します。野戰病院や衛生隊は補給を受けた材料を備蓄携行し、さらに前線の隊属軍醫部員に材料を補給します。
兵站主地に位置し、兵站末地および兵站枝路末地に4支廠の派出が可能です。支廠は所在地名をもって「第○軍○地支廠」と称します。

【衛生材料補給系統圖】

           衛生材料廠(陸軍省補給本廠管轄)
            ↓
           貨物集積廠(集積基地)
            ↓
           野戰本倉庫(兵站主地)
            ↓
    野戰豫備病院←野戰衛生材料廠(兵站主地)→→兵站病院
    ↓       ↓  ↓         ↓
部隊←衛生隊←←←野戰病院←野戰衛生材料廠   患者輸送部  
               支廠

《本部》(15名)
廠長(三等藥劑正)、磨工卒、馬卒、從卒
一等磨工長、磨工手、磨工卒
  信號手、信號卒2
  炊事手、炊事卒、輜重輸卒、輜重助卒
  斥候手

《材料庫部》(17名)
二等藥劑官、磨工卒、馬卒、從卒
  衛生材料倉庫(二等磨工長)
    器械庫(磨工手、磨工卒)
    醫きゅう・病原檢索具・研磨具は担任師團定数、野戰滅菌器・手術燈・野戰手術臺は担任師團定数の半分、野戰蒸留器は担任師團定数5割増を保管。
    藥物庫(磨工手、磨工卒)
    消耗品庫(磨工手、磨工卒)
    會戰所要藥物消耗品は軍兵員数の13%分(前方衛生機關は30%分を携行)、平病用藥物は1箇月分、補充用器材は各隊携行分の1/20を保管。
  患者被服倉庫(三等磨工長、磨工手、磨工卒)
  毛布は野戰病院・野戰豫備病院携行分の1/20、患者被服(枕・寝台など寝具を含む)は1師團につき300人分を保管。
  獸醫材料倉庫(三等蹄鐡工長、蹄鐡工手、蹄鐡工卒)
  獸醫材料は軍の動物の2.72%の半分、平病1箇月分(獸醫機關は1箇月分を携行)を保管。他に補充用器械を保管。豫備蹄鐵は各馬につき尋常蹄鐵1装を用意。氷上蹄鐵は状況により用意。

《補給部》(6名)
藥劑官補、磨工卒、馬卒、從卒
  小口出納場(磨工手、磨工卒)
頻繁に補給のある材料を分置して、すぐに輸送できるようにしておきます。

《作業部》(16名)
三等藥劑官、磨工卒、馬卒、從卒
  理化學試験室(二等磨工長、磨工手、磨工卒)
  現地民間から調弁した材料の品質檢査をします。
  修理場(三等磨工長、磨工手、磨工卒)
  梱包場(磨工手、輜重輸卒、輜重助卒4)
  梱包数は1人/10時間で、器械は7、消耗品は20、薬物は10、平均は9。

《第1支廠》(19名)
准藥劑官、磨工卒、馬卒、從卒
  材料庫(二等磨工長、磨工手、磨工卒4、蹄鐵工卒)
  作業場(三等磨工長、磨工手、磨工卒2、輜重助卒)
  補給場(三等磨工長、磨工手、磨工卒)

《第2〜4支廠》(57名)   →戻る


兵站病院(375名)(1,000〜3,000患者収容)(各部以外の兵科名無冠称は全て歩兵科)hospital de etap, hospital on line of communications
前線からの後送患者を収容します。野戰衛生機關での治療を完成し、なるべく速やかに恢復させ、内地送還または復隊する時まで静養させます。
内地送還の基準: 全治1箇月以上(今次歐州大戰佛軍は5週間)あるいは治癒の見込無き重傷病者、治癒するも戰闘に堪えないと認められる者、敵の襲撃に遭っても自衛できないと見込まれる者
兵站管區で発生した患者の収容・治療も行います。1000〜3,000患者収容にしては軍醫・看護要員が少ないようですが、本来の編成定員の外に陸軍看護婦(軍属)およびレミニア赤十字社救護班(配属)が加わりますので、実勢は野戰病院の2倍以上あります。
兵站末地、兵站主地、その他必要な中間兵站地に開設し、「所在地名」を冠称して「○地第○軍第○兵站病院」と称します。

兵站病院長(二等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒

《指揮班》(6名)
一等看護長、看護手、看護卒
  信號卒

  《管理部》(80名)
主任(一等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒
  經理掛(一等磨工長、磨工手、磨工卒)
    倉庫(磨工手、磨工卒)
  炊事掛(一等炊事長、炊事手5、炊事卒5、輜重輸卒5、輜重助卒5)
    浴場(輜重輸卒、輜重助卒)
    糧秣庫(炊事卒)
  給水掛(磨工手、輜重輸卒、輜重助卒)
  行李(輜重兵伍長、輜重兵伍勤、輜重兵上等兵2、輜重兵一等卒8、輜重輸卒32)

《發着部》(18名)
主任(上等看護長)、看護手、看護卒、馬卒
  擔架車停止場(輜重兵一等卒)
  患者集合所(一等看護長、看護手、看護卒)
  兵器装具置場(輜重兵一等卒)
  貴重品預所(輜重輸卒)
  患者名簿掛(二等看護長)
  救急材料庫(磨工手)
  發送掛(輜重兵伍長)
    車廠(機工手、機工卒)
    馬繋場(蹄鐡工手、蹄鐵工卒)
    屍室(輜重輸卒)

《軍醫部》(72名)
醫長(三等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
外科主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
  二等軍醫、看護卒、馬卒、從卒
  三等軍醫、看護卒、馬卒、從卒
  軍醫補、看護卒、馬卒、從卒
眼科主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
耳鼻咽喉科主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
齒科主任(嘱託齒科醫)、齒科技工、馬卒、從卒
整形外科主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
皮膚科主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
内科主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
  治療掛(上等看護長)
    手術室(上等看護長、看護手、看護卒)
    繃帯交換室(一等看護長、看護手、看護卒)
    X光線器械室(一等磨工長、磨工手、磨工卒)
    外来治療所(一等看護長、看護手、看護卒)
    通過部隊は補充員を寄集めた仮編成が多く、軍醫部員配属が無いため、罹患者は総て兵站病院を受診します。兵站要地の受診者は一日1,000名にのぼり、その中からは傳染病が発見されます。

《病棟部》(180名)
主任(看護監督)、看護長、看護手
總看護婦長、看護婦3
重傷病棟(看護婦長2、看護婦16、夜勤看護婦16)
夜勤は準夜勤・深夜勤に區分。
輕傷病棟(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
頭部病棟(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
整形病棟(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
皮膚病棟(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
平病棟(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
傳染病棟(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
精神病棟(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
将校病棟(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
俘虜病棟(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
大戰闘の後には、レミニア赤十字社救護班および篤志看護者の配属を受け病床数を3倍に拡張。

《藥劑部》(17名)
主任(一等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒
  藥室掛(上等磨工長、磨工手、磨工卒)
    衛生材料庫(磨工卒)
    材料修理所(一等磨工長、磨工手、磨工卒)
    調劑室(二等磨工長、磨工手、磨工卒)
    理化學試験室(二等磨工長、磨工手、磨工卒)   → top


兵站司令部附軍醫部員
兵站線上の主要地点には兵站司令部が置かれ、その軍醫部員は兵站地の衛生・防疫・診療を担当し、戰況錯綜する時には患者後送も行います。

高級軍醫(三等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
  一等看護長、看護手、看護卒


【防疫班】(名)
主任兼衛生委員(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
准藥劑官兼衛生委員、磨工卒、馬卒、從卒
  檢疫掛(二等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
    菌檢査室(一等磨工長)、磨工手、磨工卒
    食品檢査室(一等磨工長)、磨工手、磨工卒
    接種苗製作室(一等磨工長)、磨工手、磨工卒
  傳染病流行時には、衛生豫備員の配属を受けて、通過部隊の檢疫を実施します。また民間衛生委員の協力を得て、檢病的戸別調査・病者の届出・屍體檢案を行い、住民・避難民・現地雇用者に健康診断・豫防接種を施します。現地醫師の疫病疑似者発見には賞金を出し、僧侶に謝金して信者に防疫講話をさせるなど、防疫の普及に努めます。防毒工兵部隊とは密接な協力関係にあり、互いに作井・給水・檢毒作業の協定を結びます。
  獸疫掛(二等獸醫)、蹄鐵工卒、馬卒、從卒
  屠獸規則を設け、食肉檢査を実施します。屠場で烙印した以外の食肉販売を禁止し、憲兵に地方食肉販売店の巡察を指示します。
  施療掛(二等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
    二等看護長、看護手、看護卒
  現地住民・避難民への無料施療は風土病・傳染病の檢出・民心収攬に効果大です。現地開業醫の紹介状を受けて診療。患者が押しかけて人手が足りない時は、衛生豫備員の応援を受けます。
  消毒掛(一等磨工長)、三等磨工長3、磨工手9、磨工卒32
  兵站地の前進時には3箇消毒班を編成して先遣し、宿舎の清掃・消毒を行い、部隊の通過前後にも宿舎を清掃します。また周辺地方住民・避難民の消毒・駆蟲、罹患者の隔離、旅宿・駅舎・公衆浴場・劇場・理髪店・市場などの立入檢査も行います。
  給水掛(一等磨工長)、磨工手、磨工卒
  水源の指定、飲用適否の標示、河川の用途區域設定、兵站地通過人馬への給水所設定、飲用水の定期迅速衛生檢査を実施し、また水源・河川の警備を配属部隊に請求します。
  排水掛(一等磨工長)、磨工手、磨工卒
  排水溝の浚渫・改修・新設、塵捨場の指定・新設、軍用厠・公衆厠の増設・除穢を計畫し、建築補助輸卒隊を使役して所要の工事を為し、兵站地を清潔に保ちます。
【兵站司令部患者療養所】(40名)(各部以外の兵科名無冠称は全て歩兵科)
兵站司令部配属部隊及び軍醫のいない附近部隊・通過部隊の傷病者を収容・治療し、重傷者は兵站病院に後送します。「○地患者療養所」として所在地名を冠します。病室要員不足の場合は、レミニア赤十字社救護班の配属を受けます。
療養所醫長(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
  一等看護長、看護手、看護卒

《治療部》(18名)
主任(二等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
三等軍醫、看護卒、馬卒、從卒
上等看護長、看護卒、馬卒、從卒
  手術室(二等看護長)
  外来診察室(三等看護長、看護手)
  病室(三等看護長、看護手、看護卒)

《藥劑部》(15名)
主任(二等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒
  衛生材料掛(磨工卒)
  調劑室(二等磨工長)
  X光線器械室(三等磨工長、磨工手)
  理化学檢査室(三等磨工長)
  炊事掛(炊事手)、炊事卒、輜重輸卒、輜重助卒
  給水掛(磨工卒)、輜重輸卒、輜重助卒
〔調劑車、X光線車、工作車、炊事車4、給水車、中型自働貨車〕   →戻る


患者輸送部 brankard fak
野戰病院の患者を兵站病院に後送します。また兵站管區内の患者搬送をします。兵站管區から内地への航空機による緊急輸送も任務のうちです。
後送患者には患者送状・病床日誌など必要書類を添え、護衛を附して、なるべく集団輸送します。列車・船舶・航空機に乗車乗船する時は、重傷者を先にし、下車下船時には軽傷者を先にします。ただし精神病者は、上下車・上下船とも最後です。
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【擔架縦列】(780名)(各部以外の兵科名無冠称は全て輜重兵科)brankard kolon, strecher bearers train
主に野戰病院から兵站衛生機關に患者を搬送します。兵站終點に位置する兵站司令部および兵站司令部各支部に患者輸送班として待機していて、前線後方に進出します。
また兵站線上の患者搬送も担任します。列車・航空機・船舶における擔送患者乗降作業を含みます。編成の細部は衛生隊の車輛中隊と同じで、名前が中隊から縦列に変わっただけです。前線後方と兵站管區を含む広大な地域で分散して活動するので、班に分割して運用します。被服・糧食などは兵站司令部から補給を受けます。停車場・乗船場・飛行場に200名収容(うち80は重傷者用臥床)の患者集合所を設け、最寄の軍醫部員・經理部員の応援を受けて繃帯交換室・厨房を附属させる事があります。

縦列長(大尉)、傳令卒、馬卒、從卒

(以下の編成は衛生隊車輛中隊に同じ)
野戰輕便鐵道(機関車式)が敷設された區間は、輸送列車の空車を使用して患者を輸送します。5噸貨車で(座位患者12名、横臥患者4名)、時速15km、10両編成にて患者約100名。
また手押式區間は、半噸手押臺車で(座位患者2〜3名、横臥患者1〜2名)、時速3km(夜間1.8km)、1日実働30km(15km往復)、2車連結にて補助輸卒の押手4名(1車に2名)を1組とし、組間隔12mにて100車より成る臺車群を編成。2臺車群にて1臺車縦列を編成、各群間隔400m、縦列長径3.2km。
輕便鐵道の運轉は鐵道聯隊が行い、擔架縦列は徒歩擔架手が患者の乗降・車内配置・途上の付添を担任。
運河・河川を利用して舟艇輸送を行う事もありますが、射撃の標的になりやすく、水難の危険もあるので、あまり推奨されません。
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【病院列車】(50名)(280横臥患者或ハ1,200座位患者)hospital fervoj vagonar, hospital railway wagons
病室車は横臥患者8名または座位患者40名を収容する中型客車です。横臥患者100名につき、だいたい軍醫1名、看護長1〜2名、看護手・看護卒5名の割当となっています。要員は運行のたびに兵站軍醫部が兵站管區の軍醫部員を選抜して編成します。実際は横臥・座位の患者が混じって乗るため、看護要員は多めになっています。
列車自体は鐵道線區司令部が民間の鐵道局に請求して用意させます。普通は特別列車として運行されますが、他例車に連結する事もあります。兵站鐡道が単線の場合は、側線での待機も長く不規則で、なかなか困難な長旅となります。その間、座位患者は満員の座席で座ったきりで、横になることができません。
有蓋貨車を使う時の収容患者数: 大型で、座位40、横臥12。小型では、座位18、横臥8。(いづれも吊床使用)
軽傷者は普通の軍用列車に便乗することがあります。

病院列車醫長(一等軍醫)、看護卒、從卒

《指揮班》(10名)
上等看護長、看護手、看護卒
  信號手
給養掛(一等磨工長)、磨工手、磨工卒
  三等炊事長、炊事手、炊事卒
  専ら重症患者食のみを調理し、軽症患者食・普通食は鐵道線區司令部の指定する停車場の給養によります。そのため予め停車場に食事の種類と数を通報しなければなりません。

《治療班》(40名)
主任(二等軍醫)、看護卒、從卒
  一等看護長、二等看護長、看護手7、看護卒28

《運轉班》
乗組機關手・火夫(鐡道聯隊派遣)
〔列車〕
機關車、石炭車、材料車、管理車、炊事車、治療車、病室車35   →戻る


【病院飛行船】(15名)(20横臥患者或ハ100座位患者)hospital aership, hospital airship
船舶に比べ高速度なので、制空権下における重傷者の長距離搬送に使用されます。
軍醫部員の割当は病院列車と同じです。要員は運行のたびに兵站軍醫部が兵站管區の軍醫部員を選抜して編成します。
飛行船は常備のものではなく、兵站軍醫部が民間から徴發する旅客用を使います。運轉と保守は飛行軍の輸送飛行兵聯隊で編成された分遣隊がします。重傷者の搬送に使用し、主に兵站線上空を航空路司令部の運航計畫に従って内地まで航行します。

病院飛行船醫長(一等軍醫)、看護卒、從卒

《治療班》(10名)
主任(二等軍醫)、看護卒、從卒
  二等看護長、看護手、看護卒4 炊事手

《航空班》
船長・航空士・機關士・機關手3・操舵手6・信號手3・氣壓手3(輸送飛行兵聯隊派遣)
〔航空機〕
重輸送飛行船   → top


【病院飛行機隊】(60名)(64横臥患者)hospital flugilar, hospital flight
交通不便な地での緊急治療を要する重傷者の急速搬送に使用し、主に兵站線上空を航行します。
軍醫部員の割当は病院列車と同じです。要員は運行のたびに兵站軍醫部が兵站管區の軍醫部員を選抜して編成します。
飛行機は常備のものではなく、兵站軍醫部が民間から徴發する旅客用を艤装して使います。機内に患者収容室を設け、擔架を2段に吊り、衛生部員の座席を側に設けます。運用と保守は飛行軍の輸送飛行兵聯隊で編成された分遣隊がします。
前線での救難飛行活動(孤立地への衛生材料補給も含む)は、飛行軍の救難飛行兵部隊が別に行います。

軍醫部主任(三等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒

《指揮班》(4名)
一等看護長、看護手、看護卒
  患者名簿掛(二等看護長)

《材料班》(7名)
二等藥劑官、磨工卒、馬卒、從卒
  三等磨工長、磨工手、磨工卒2

《1機の乗組軍醫部員》(5名/機、計40名)
一等軍醫、看護卒、從卒
  二等看護長、看護手

《輸送機中隊》
配属獨立輸送飛行兵中隊
〔航空機〕
重輸送機8(8横臥患者/機、計64患者)   → top


船舶輸送司令部軍醫部

船舶運輸司令官は病院船・補助病院船を徴発し、交戰國に対して必要な手続を取り、艤装を施して運行します。乗組軍醫部員が司令部附として待機しており、航行のたびに船の規模に合わせて編成を組みます。隷下の停泊場司令部に患者待合所と乗組軍醫部員控所を設けます。
船舶輸送司令部軍醫部長(一等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
  副官(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
    書記2(一等看護長)、看護手、看護卒
  防疫掛(二等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
  患者輸送掛(三等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
  診断治療掛(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
  衛生材料掛(一等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒
輸送船の衛生・防疫、病院船・補助病院船の艤装・衛生材料整備補充・乗組軍醫部員の配属、碇泊場司令部軍醫部員・病院船・補助病院船の勤務指示・監督、戰地送還患者の揚陸・転送、船舶輸送司令部要員の診断治療・身體檢査・豫防接種

  停泊場司令部患者待合所長(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
      書記2(一等看護長)、看護手、看護卒
    患者輸送掛(二等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
    診断治療掛(二等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
    衛生材料掛(三等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒


【病院船】hospital ship
輸送中に治療・手術を要する重症横臥患者を専ら収容します。使用に先立ち、船名を交戰國に通知しなくてはなりません。民間より徴發した大型客船を使用し、患者1名につき最低限10噸を必要とします。海戰法規により船體を白色に塗り、幅1.5mの緑色帯(軍以外の團體は赤色)をめぐらせ、國旗・赤十字旗を掲げます。病院船には、軍の他に、篤志者・中立國の運用するものがあります。交戰國は病院船を臨檢捜索し、針路を命令する事が出来ます。病院船が軍需品・軍隊の輸送をしてはならず、もしその嫌疑ある時は敵國巡洋艦・潜水艦・航空機による攻撃をうける危険があります。
患者100人に就き、軍醫1名、看護長2名、看護手・看護卒13名の割当となっています。患者収容数は、通常200名程度です。メインデッキに病室を、シェルターデッキに治療部を設備します。ボートデッキは、そのままで特段の艤装はしません。
病院船は船舶輸送司令官の隷下にあり、軍醫部員は同司令部附となっています。

  → top
【補助病院船(患者輸送船)】
中等症以下の患者を専ら収容します。民間より徴發した客船を使用し、患者1名につき最低限7噸を必要とします。
軍醫部員の割当は、病院船に準じます。船舶輸送司令官の隷下にあり、軍醫部員は同司令部附となっています。収容患者数は船の規模により、150〜550名程度。
将校病室および重症病室は2等3等室を使用し、他は4等室以下を使用。中等病室は1段寝臺、輕症病室は2段寝臺でより症状の重い者を下段に入れます。精神病室は2室を設け、手術室は中甲板客室に特設。他に事務室・藥室・軍醫部員寝室があります。

  →戻る


内地軍管區  →戻る
檢疫所(450名)kuarantiney, quarantine
陸軍省醫務局が戰時に特設する臨時檢疫部は、方面軍の出動する國境方面ごとに内地出張所を置き、内地各集積基地には檢疫所を設けて、帰還兵・軍属、入國する俘虜・難民が戰地から傳染病を持込まないよう、内地に入る時に全員を檢疫・消毒します。本人のみならず、船舶・車輛・兵器・被服・私物も対象となります。兵站基地が港にある場合は人の住まない孤島に開設され、陸続國境の場合は荒野の無人地帯に開設されます。傳染病罹患者は、検疫所附属の避病院に入れられて完治するまで出てこれません。
検疫所は開戦と同時に開設準備が始り、帰還兵および物品の檢疫を始めます。戦争が撤退時期に入ると非常に忙しくなり、要員も増大します。次の編成は、方面軍に隷属する2箇軍および直轄團隊の合同集積基地に開設された最大規模の検疫所の例です。

【本部】(15名)
檢疫所長(大佐)、傳令卒、馬卒、從卒
  副官(大尉)、傳令卒、馬卒、從卒
  書記2(曹長)、傳令手、傳令卒
  信號手
  給仕、使丁

【管理部】(76名)

《事務室》(8名)
主任(少佐)、傳令卒、馬卒、從卒
  副官(中尉)、傳令卒、馬卒、從卒
配属國民歩兵中隊(營門、展望哨、分哨)

《經理掛》(24名)
一等主計、馬卒、從卒
  經理室(一等計手、計手補、給仕)
  炊事場(二等炊事長、炊事手、炊事卒)
  被服工場(三等縫工長、縫工手、靴工手)
  洗濯場(親方、職人3、徒弟8)
  倉庫(二等計手、計手補、使丁)

《工務掛》(44名)
上等工長、傳令卒、馬卒、從卒
  汽罐室(一等機工長)、雑夫7
    消毒罐汽罐5(火夫長、火夫10)
    電燈汽罐(火夫2)
    淡水井・淡水ポムプ5(火夫5)
    潮水井・潮水ポムプ(火夫)
    鍛冶工場(鍛工手、鍛工卒)
    石炭庫(火夫)
  發電室(一等電工長)、雑夫3
    發電器2(電工手、電工卒2)
    電燈機關2(電工手、電工卒2)

【檢疫部】(214名)

《事務室》(7名)
主任(中佐)、傳令卒、馬卒、從卒
  書記2(曹長)、傳令卒

《船舶車輛檢査掛》(20名)
大尉、傳令卒、馬卒、從卒
  二等軍醫2、看護卒2、馬卒2、從卒2
  二等藥劑官、磨工卒、馬卒、從卒
  二等獸醫、蹄鐵工卒、馬卒、從卒
  検疫対象となるのは、コレラ・腸チフス・痘瘡・発疹チフス・赤痢・ペストの6傳染病です。戰地より到着した船舶・車輛に乗込み、船長・輸送指揮官・隊属軍醫に、患者発生の有無を尋問し、もし患者あれば船舶・車輛を消毒し、患者は避病院に送り、疑わしい症状の者も避病院疑症室に送ります。5日を経過してなお新患者が発生する時、帰還部隊は厳重な消毒を受け、病菌檢査を通過しないと内地へ入れません。傳染病発生地に寄港あるいは、そこを通過した場合は、患者発生と同じく扱われます。
また食糧・用水、獸畜・獸肉の檢査も怠りません。

《運搬掛》(8名)
大尉、傳令卒、馬卒、從卒
  二等軍醫、看護卒、馬卒、從卒
  配属補助輸卒隊(事務、船もしくは構内停車場、未消毒荷物取調、未消毒倉庫、既消毒乾燥物受取、藥物消毒品運搬、既消毒者運搬、既消毒倉庫の各班に區分)
  所内の運搬・誘導を一手に引受けます。輸卒隊は輜重兵小隊の規模です。檢疫対象の梱包・手荷物・郵便物を運搬し兵員・船員・鐵道員を所内の消毒作業順路を誘導し、患者は避病院に送付します。

《船舶車輛消毒掛》(27名)
一等軍醫、看護卒、馬卒、從卒
  二等軍醫3、藥劑官、傳令卒4、馬卒4、從卒4
  一等磨工長、磨工手、磨工卒
  配属補助輸卒隊
  船舶は航路途上の海洋にて予め船底水垢を汲出し、器械噴射で石灰酸水を注ぎ消毒し、さらに海水で洗浄します。車輛は巨大な鐵罐に入れます。患者発生のあった船舶・車輛は徹底的に消毒(檢疫船舶・車輛の1%)します。あるいは傳染病流行地を通過したものは、部分消毒(同30%)を行います。船室は床板を取出し消毒し、食器は熱湯消毒、絨毯はさらに日光消毒をします。船舶・車輛の他に艀や検疫所構内の消毒もしますので、たいへん繁忙です。消毒作業中、傳染病に罹患する者あり、船底に転落する者あり、という危険な部署です。

《熱氣消毒掛》(14名)
一等軍醫、傳令卒、馬卒、從卒
  蒸汽消毒場(磨工長)
    未消毒假置場(磨工卒)
    消毒罐5(磨工手、磨工卒5)
  未消毒倉庫3(磨工卒)
  被服・荷物・兵器は、加壓(3ポンド=1/10過氣壓)した消毒罐内で、摂氏105度8分の飽和蒸汽で30分間の消毒をします。せっかく持帰った御土産は熱気でクネクネになります。消毒終了後は、蒸汽を抜き、加壓して数分間乾燥させます。作業員も作業衣を着て、作業前後には消毒石鹸・石灰酸水で手指を消毒し、終業時に作業衣を蒸汽消毒に付し、自身は沐浴して身體を消毒します。蒸汽の他に硫黄消毒が試みられましたが、硫酸に変化して繊維を侵すので、最近は瓦斯消毒が試みられています。青酸瓦斯は通風・排煙などの設備が必要なので、陸軍省醫務局は採用を躊躇しています。

《藥物消毒掛》(9名)
一等軍醫、傳令卒、馬卒、從卒
  薬物消毒場(磨工手、磨工卒3)
  乾燥場(磨工卒)
  蒸汽消毒に堪えない物は、5%石灰酸水で消毒します。方法には、台に載せ如霧で撒布、藥液槽で浸漬(脚袢・毛皮など)、湿布(兵器・背嚢・革具など)があります。布・毛皮類は浸漬後、壓搾機で薬液を絞り取ります。

《焼却掛》(6名)
大尉、傳令卒、從卒
  焼却場(曹長、火夫2)
  罹患者・疑症者の汚物および汚染物品を焼却します。死者の火葬も行います。竈室に入らない大きな物品は、穴を掘って焼却します。

《沐浴掛》(79名)
一等軍醫、傳令卒、馬卒、從卒
  特務曹長、傳令卒、馬卒、從卒

  點檢場(曹長、上等兵、一等卒4)
  運搬科から送られてきた兵員は70人単位で整列させ、人員点検をし、心得を説明した後、番號札(将校:金色、下士卒:銀色、停留者:銅色)を渡します。曹長は人員傳票を起し、各科に送達します。点呼の際、発病者あれば、ただちに軍醫の診断を受けさせ避病院に送ります。
  物品預場(軍曹)
    番號札渡所(伍長、上等兵、一等卒)
    貴重品預所(伍勤、上等兵、一等卒)
    被服置場(伍長、上等兵、一等卒)
    兵器置場(伍勤、上等兵、一等卒)
  帽・靴・携帯品など物品を預り番號札を附け、帳簿に記入して、これを入浴番號・員数を標記した手提金庫に入れ、物品渡所に廻送します。預った物品は熱気消毒・薬物消毒に廻します。
  待合場(曹長)
    待合室(伍長、上等兵、一等卒)
    将校待合室(伍勤、上等兵、一等卒)
  入場者を待合室で入浴時間まで待機させます。将校は別室となります。
  散髪場(親方、職人3、徒弟8)
  待合時間に希望あれば散髪をします。
  浴場(曹長)
    手拭交附所(上等兵)
    脱衣室(軍曹、上等兵、一等卒2)
    尉官脱衣室(一等卒)
    上長官以上脱衣室(一等卒)
    入浴合図の電鈴により待合室から入ってきた兵員に手拭と消毒石鹸を渡します。着衣は各人毎に蒸籠に入れて着衣番號札を附け、ただちに熱気消毒に送ります。
    浴場清潔掛(軍曹)
      混浴場(伍長)
        潮水浴槽(上等兵2)
        淡水浴槽(上等兵2)
        冷水浴槽(上等兵)
      尉官混浴場(伍長)
      上長官以上浴場(伍長)
    入浴時間は約20分、最初に海水に浸かり、つぎに消毒石鹸でよく洗ってから真水の湯に浸かります。上り湯を被って終りです。下士卒は70人混浴、尉官准士官は4人混浴、佐官以上は一人浴です。浴場には監視員がいて、洗ったり浸かったりの順序を號令します。手拭と石鹸は回収します。これで身體外面は無菌状態となります。
    浴衣配布所(上等兵)
      浴衣着換場(一等卒)
      尉官浴衣着換場(一等卒)
      上長官以上浴衣着換場(一等卒)
    風呂上りの兵員に浴衣を貸し、休息室に誘導します。
  休息室(曹長)
    茶菓給與所(上等兵、一等卒)
    将校休息室(上等兵、一等卒)
  被服・物品の消毒が終るまでの約30分間、寝転がって休憩させ、茶菓煙草・新聞雑誌を供します。
  着衣室(曹長、上等兵、一等卒)
  熱気消毒から籠ごと帰ってきた着衣を棚に並べ、休憩室より呼出した兵員に自分の着衣番號札と一致させ、浴衣を脱し被服を装着させます。使用済浴衣は蒸汽消毒してから洗濯して、また使います。
  物品渡所(曹長、上等兵、一等卒)
    物品装着場(一等卒)
  全員を整列させて、消毒済の携帯品・貴重品を番號札と帳簿と照合しながら渡します。終れば、兵員を運搬掛の既消毒運搬班に引渡し、集積基地に移送させます。また停留舎に留置くべき兵員は、そちらに誘導します。

《停留掛》(44名)
一等軍醫、傳令卒、馬卒、從卒
  二等軍醫3、傳令卒6、馬卒6、從卒6
  事務室(一等看護長2)
  清潔班(藥劑官、一等磨工長4)
  醫務室(二等軍醫)
  診断所(二等軍醫)
  休養室(看護婦長、看護婦8)
傳染病患者を出した部隊・傳染病流行地を経由してきた部隊は、沐浴消毒後、浴衣のまま停留舎に留め休養させ、5日後に罹患者発生がなければ退所させます。停留中に患者発生した時は、さらに5日間停留を延長します。その間、収容者の着衣・物品は既消毒倉庫に置きます。患者は毎朝、診断所で身體檢査を受け、沐浴場が空いている時には停留の旧い者から沐浴消毒をします。

【避病院】(145名)

院長(二等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
  副官(二等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒

《庶務部》(39名)
主任(一等軍醫)、傳令卒、馬卒、從卒
    一等看護長2
    給仕2、使丁6
  經理掛(二等藥劑官)、傳令卒、馬卒、從卒
    一等磨工長、磨工手、磨工卒
    三等炊事長、炊事手、炊事卒
    洗濯場(洗濯職人、徒弟4)
    散髪場(散髪職人、徒弟4)
    屍室(親方、職人、徒弟4)

《治療部》(74名)
主任(三等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
  一等軍醫、看護卒、馬卒、從卒
  一等軍醫、看護卒、馬卒、從卒
  二等軍醫、看護卒、馬卒、從卒
《病棟》
主任(看護監督)、看護卒、馬卒、從卒
  總看護婦長、看護婦3
    看護婦長6、看護婦48
(避病室、疑似病室、恢復室)
  各病室はコレラ・腸チフス・赤痢・発疹チフス・痘瘡・ペストの6區に區分します。

《藥劑部》(13名)
主任(一等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒

  調劑室(一等磨工長、磨工手、磨工卒)
  細菌試驗室(二等磨工長、磨工手、磨工卒)
  衛生材料庫(三等磨工長、磨工手、磨工卒)
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方面軍軍醫部 forest stab de korpus
方面軍軍醫部長(軍醫監)、看護卒、馬卒、從卒
  高級部員(一等軍醫正)、傳令卒、馬卒、從卒
    庶務主任(ニ等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
        書記4(一等看護長2、一等磨工長2)、看護卒
      庶務掛(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
      經理掛(一等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒
      衛生材料掛(ニ等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒
  衛生主任(三等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
        書記2(一等看護長)、看護卒
      醫務掛(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
      嘱託齒科醫、齒科技工、馬卒、從卒   →戻る
留守軍軍醫部 forest stab de korpus
内地に残留した軍隷下諸部隊の衛生勤務を監督し、平時と同じく身體檢査や防疫・衛生、衛戍病院の運用、衛生材料の補給を行います。戰時特有の業務としては、傷病兵の管理があります。豫備病院を開設し、戰地から続々と傷病兵が送還されてくるのを収容します。治癒した者を免役(兵役免除)にしたり、原隊復帰にする判定をしなければなりません。傷病後遺症の等級を決めて、恩給や賜金に反映させる作業もあります。また戰時には軍醫が不足し、豫備役の応召者で欠員を埋めるので、その補充人事と教育が大変です。篤志看護婦をはじめとする民間の衛生勤務志願者および慈善寄付の募集・受付・運用も大仕事です。

留守軍軍醫部長(軍醫監)、看護卒、馬卒、從卒
  (軍醫部員は出征軍軍醫部に同じ)
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留守師團軍醫部 forest stab de divizion
師團管區の諸部隊の衛生勤務を監督し、軍留守司令部軍醫部の業務を分担します。管區内の諸部隊軍醫部員と豫備病院・衛戍病院を直接監督します。動員部隊の軍醫部員と衛生材料の檢閲を詳しく行い、教育の不備や装備・材料の定数に欠がないように監督します。

留守師團軍醫部長(一等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
  (軍醫部員は出征師團軍醫部に同じ)
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留守旅團軍醫部 forest stab de brigad
旅團固有の業務は餘りないので、専ら衛戍病院の要員を兼務して働きます。。

旅團附軍醫正(三等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
  (軍醫部員は出征旅團軍醫部に同じ)
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留守部隊軍醫部員
動員により主力が出征した後の兵營には留守部隊として「補充隊」が編成され、現役兵の教育が平時と同じく行われます。また応召してきた補充要員が促成教育や補習教育を受けつつ戰地に出発する日を待ちます。戰地から原隊に送還されてきた兵隊も暮らしています。傷病が恢復して豫備病院から退院してきた連中です。これらの兵隊は補充隊附の軍醫の診察と治療を受けられます。また入隊者も入隊当日の身體檢査を軍醫から受けます。その結果、即日帰郷となる者も出ます。
軍醫部員自身もここから戰地に補充されていき、また新しく編成される動員部隊に編入されます。
動員業務として、隊附軍醫は部隊兵員の身體檢査を迅速に行い、出征に堪えないものを予め除きます。ことに傳染病保菌者・疑似症者は衛戍病院に隔離します。出征兵士には豫防接種を施します。動員部隊は行軍演習をさせて、新しい被服・装具に不具合あるものは速やかに交換させます。ことに徒歩部隊の靴が不適当だと戦地で靴傷による落伍者が多発し部隊の行軍能力に大きな影響を与えるので、軍醫は各人の支給された靴の適合検査を行います。完全装備にて片脚で立たせ、足指と踵部分を圧してみて余裕の無い靴はより大きな寸法に交換させます。新靴は水中に5分間立たせたのち1時間歩行させて、靴を足の形に馴染ませ、脱いだ後は油を塗っておきます。
動員部隊の各中隊人事掛は、応召者に醫師・藥劑師・齒科醫・獸醫など醫療従事者が兵科下士卒として混入してくるのを看護卒として衛生勤務に就かせ、また軍醫部員に転部させて本来の能力を発揮させるように配慮します。

(軍醫部員の配属は各兵科兵種の戦時部隊編成に同じ。部隊ごとに營内に醫務室を置き、軍醫部員が勤務して診断治療を行う。)  → top
衛戎病院 hospital de garnizon, garrison hospital
平時より衛戍地(内地の軍隊駐屯地)にくまなく開設され、部隊の醫務室では取扱えない患者を収容して、治療を施し静養させます。一等から五等までの區分があり、一等は軍司令部所在地、二等は師團司令部、三等は旅團司令部所在地・聯隊衛戍地にあります。この他に大隊以下の衛戍地に四等・五等があります。一等は全科が揃った大病院です。衛戍地にある部隊配属の軍醫部員は衛戍病院勤務を兼ねています。
患者収療の他に、衛生檢査、衛生材料の保管・供給、看護手・看護卒・擔架卒の教育をします。動員部隊の軍醫部員は軍陣醫學の進歩に合せて補習教育の必要があります。
部隊が広範囲にわたって分散駐屯する場合(邊境守備など)には交通の要所に分院を開設し、また治療の必要に応じて転地療養所(結核など)を開設する場合があります。

病院長(衛戍地の高級軍醫部員が兼ねる)
職員(衛戍地の軍醫部員兼勤、經理部員・軍属は専任)

【庶務部】
庶務主任(軍醫)
  書記(看護長)
  入退院掛(看護長)
    物品預所(看護手)
經理主任(藥劑官)
  經理掛(一等磨工長)、磨工手
  食養掛(二等炊事長)、炊事手
  炊事掛(三等炊事長)、炊事手2、炊夫(収容患者50名に就き1名雇用)
  被服掛(三等縫工長)、縫工手、洗濯夫(同上)

【教育部】
教育主任(軍醫)
  應急看護術教官(軍醫)
  磨工術教官(藥劑官、准藥劑官ないし磨工長)
  擔架術教官(看護監督ないし看護長)
  助教(二等看護長、二等磨工長)、助手(看護手、磨工手)

【診療部】
嘱託顧問醫
診療主任(軍醫正)
  看護長
  醫員(軍醫)、看護手、看護卒
(内科・外科・眼科・耳鼻咽喉科・皮膚科・花柳病科・傳染病科・脳病科(一等病院はさらに分科を設けることあり、二三等病院は各科を併合することあり))
  齒科醫員(嘱託齒科醫)、看護婦、嘱託齒科技工

【病室】
看護監督
    看護長、看護手、看護卒
  總看護婦長
    看護婦長、看護婦
(外科病室・平病室・傳染病室・脳病室)

【衛生材料部】
衛生材料主任(藥劑官)
磨工長、磨工手、磨工卒
(調劑室・X光線器械室・病理試驗室・消毒室・衛生材料修理場・衛生材料庫)  → top


豫備病院(300名)(各部以外の兵科名無冠称は全て歩兵科)reserv hospital, reserve hospital
軍留守司令部が臨時に開設して戰地からの後送患者を収容します。長い療養が必要な患者を静養させ、重傷病者は斯界の権威が顧問醫となって治療にあたります。軍管區で発生した患者の収容・治療も行います。看護要員は、赤十字社員、篤志看護婦など民間人多数が協力します。収容患者数は施設と看護要員数の規模によって異なります。

病院長(一等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
副官(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
  一等看護長、看護手

【庶務部】(37名)
庶務主任(二等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
  患者掛(一等看護長)
    入退院受付(二等看護長、看護手)
    患者溜場(三等看護長、看護手、看護卒)
    兵器装具置場(輜重兵一等卒)
    貴重品預所(看護卒)
    擔架車停止場(輜重兵一等卒)
    屍室(輜重輸卒)
經理主任(一等藥劑官)、磨工卒、馬卒、從卒
  經理掛(一等磨工長、磨工手)
  倉庫掛(二等磨工長、磨工手、磨工卒2)
  食養掛(一等炊事長、炊事手)
  炊事掛(二等炊事長、炊事手5、炊事卒5)

【軍醫部】(76名)
醫長(二等軍醫正)、看護卒、馬卒、從卒
外科主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
  二等軍醫、看護卒、馬卒、從卒
  三等軍醫、看護卒、馬卒、從卒
  軍醫補、看護卒、馬卒、從卒
眼科主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
耳鼻咽喉科主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
齒科主任(嘱託齒科醫)、齒科技工、馬卒、從卒
皮膚科主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
内科主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
  二等軍醫、看護卒、馬卒、從卒
脳病科主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
花柳病科主任(一等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒
治療主任(二等軍醫)、看護卒、馬卒、從卒

  手術室(上等看護長、看護手、看護卒)
  診察室(一等看護長、看護手4、看護卒)
  繃帯交換室(一等看護長、看護手、看護卒)
  X光線器械室(一等磨工長、磨工手、磨工卒)

【病室部】(157名)
看護監督、看護長、看護手
總看護婦長、看護婦3
重傷病室(看護婦長2、看護婦16、夜勤看護婦16)
輕傷病室(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
頭部病室(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
平病室(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
傳染病室(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
脳病室(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
将校病室(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)
俘虜病室(看護婦長、看護婦8、夜勤看護婦8)

【衛生材料部】(20名)
三等藥劑正、磨工卒、馬卒、從卒
  調劑掛(一等藥劑官)、磨工手、馬卒、從卒
  衛生材料掛(一等磨工長)、磨工手、磨工卒
  材料修理所(一等磨工長、磨工手、磨工卒)
  病理試験室(一等磨工長、磨工手、磨工卒)  → top  


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