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國軍總司令部
gheneral komandey, general headquarter

→總司令官
→侍從武官府
→國防委員會
→元帥府
→幕僚、管理部、陸軍大臣属員
→兵站總監部  


國軍總司令部は別名「大本營」と云い、戰時になると開設されます。國軍を統帥する國家元首が「大元帥・國軍總司令官」として全軍の指揮をとる幕營です。實際には内閣總理大臣が「元帥・國軍副司令官」として戰争指導を行います。作戰指揮は陸軍参謀總長と海軍本部長がとりますが、戰争遂行は國家元首の責任ですから、全軍の最高指揮官「大元帥」を兼務して軍隊を手中におさめます。軍隊は進むにせよ退くにせよ、國家元首(國軍總司令官)及總理大臣(國軍副司令官)の命令に背くわけにはいきません。
總司令部には所要の機關が附属して、國家元首の戰争に關する諮問に応じます。この中には平時から常設のものと、戰時に臨時開設されるものとがあります。  → top


【侍從武官府】(常設)oficey de adjutant por suveren, office of the Aide-de-Camp to sovereign
國軍總司令官及副司令官の高級副官は侍從武官長(将官)です。さらに鞄持ちの専属副官として佐尉官がついています。侍從武官長は常に國家元首及内閣總理大臣の傍にあって(常侍奉仕)、軍事に關する具申(奏上)・報告(奉答)・命令の傳達をします。軍人が國家元首及總理大臣と接触しようとすると(帷幄上奏)、必ず侍從武官長に依頼して面會を取付けなければなりません。逆に國家元首及總理大臣が軍人に會おうとすれば、侍從武官長に命じて段取をさせます。軍への命令は侍從武官長が必ず文書で傳達し、國家元首及總理大臣が直接に軍司令官に口頭で命令するような事はありません。
行事には、「陪侍扈從」と云って、護衛を兼ねて後ろにつき從っています。觀兵式・演習・訪問・祭儀・禮典・宴會・謁見など、なかなか忙しく、神經を使う仕事です。
陸軍と海軍の寄合所帯で、武官長はどちらかがなりますが、陸軍から出る事が慣例化しています。専属副官の方は陸海混成(陸5海3)です。武官府と云っても獨立の建物があるわけではなく、宮廷(内閣も此処に所在)の中に武官長室、事務室と宿直室が割當てられているだけです。
侍從武官長と國家元首附の侍從武官は飾緒が金色、總理大臣附は銀色なので直ぐに識別できます。

侍從武官長(大将ないし中将)
  侍從武官(陸軍大佐、大尉5; 海軍大佐、大尉3)  → top


【國防委員會】(常設)komisionar de defens shtat, commission of state defense
戰時は「戰争指導委員會」と呼ばれ、戰争の方向を左右する最も重要な決定機關です。平時は文官が國軍を統制する拠點となり、軍部の暴走を抑えます。此處では陸海軍大将の罷免や懲罰が可能であり、また豫め國防豫算が國家豫算の何割を占めるかを決めます。
軍事紛争が發生した時は、その對處方針を決めます。刻々の状勢を分析しながら、収拾か擴大かを判断していきます。外交交渉で平和裡に解決するのか、あるいは本格的な戰争に突入するのか、こうした重大な決定は全てこの委員會で論議され、結論が出されます。たとえ戰争になっても、講和の潮時を常に探っており、國内資源の備蓄や國際情勢を計算に入れながら、國軍を操縦します。
内閣の主要大臣が委員となって、首相が主導します。

常任委員長(内閣總理大臣兼國軍副司令官)
常任委員(總理大臣、外務大臣、財務大臣、内務大臣、農商工大臣、陸軍大臣、海軍本部長、國務院總裁、大總督)
幹事(事務官)
  主事(奏任待遇内閣属)
    書記掛  → top


【元帥府】(常設)oficey de marshal de kamp k admiral de grand flegad, supreme military council
「元帥」の位は、正確には階級ではなく、稱號です。「大将」のうち、老巧卓抜(古くからいて、軍務に熟達しており、それが他の大将に較べて飛抜けている)とされた古強者が「元帥」の稱號を名乗ることを國家元首から許されるのです。元帥は定年がなく終身現役となります。
總理大臣になると自働的に在職中のみ元帥に臨時任官します。此れは國軍を指揮統制する爲の措置です。
元帥になると、元帥府に「列せられる」のですが、別に建物や事務所があるわけではありません。
戰時には方面軍司令部が臨時編成され、その司令官も自動的に元帥となります。獨逸や露西亜のように「上級大将」などという階級をつくらないので、大将たる各軍司令官の上位にくる方面軍司令官を元帥としなければ統率上、具合が悪いので、こうなります。戰争が終わると方面軍は解散となりますから、もと方面軍司令官は元帥府において名誉待遇をします。そのまま大将の定年を過ぎて事實上の引退生活に入りますが、定年の前に運良く参謀總長の職がまわってくることもあります。

元帥
  高級副官(大佐)
  専属副官(大尉)
副官は、元帥が参謀總長・檢閲總監・海軍本部長・方面軍司令官の職についている場合は、その職につく副官を兼務させます。  → top


國軍總司令部の幕僚は陸軍参謀本部、海軍本部、陸軍省の職員が兼務します。

【幕僚】(戰時特設)stab de arme, army staff
参謀部
  参謀總長(陸軍参謀總長兼務)
    参謀次長(陸軍参謀次長兼務)
      高級参謀(陸軍参謀本部第1部長兼務)
      高級参謀(陸軍参謀本部第2部長兼務)
        参謀(陸軍参謀本部第1部・第2部各課長兼務)
副官部
      高級副官(陸軍参謀本部高級副官兼務)

【管理部】(戰時特設)
部長(陸軍参謀本部第4部管理課長兼務)
  新聞班長(陸軍参謀本部第3部軍政課新聞班長兼務)
  配属憲兵分隊
  配属衛兵
  配属輜重兵

【陸軍大臣属員】(戰時随行)
國軍総司令官及副司令官は軍と政治の間の調整を常に取る必要があり、また軍人の人事に就いて全權を握っているので、陸軍大臣自らが政務・人事を擔當する陸軍省軍務局員を引連れて大本營に随行します。

陸軍大臣
  軍務局長、軍務局各課長、軍務局各課僚  → top


【兵站總監部】(戰時特設)oficey de general inspektor de etap, general commander's office of the line of communications
陸軍の補給作戰を指揮します。實際には陸軍参謀本部次長が兵站總監を兼務し、主要な職員は参謀本部第3部員と陸軍省の關係部局員が兼ねます。所在地は参謀本部内ですが、經理や衛生の部門は陸軍省の關係部局内にあります。軍令機關と軍政機關が一體となって補給を運用するので、このような合同機關が必要となります。

兵站總監(陸軍参謀本部次長兼務)
  参謀長(陸軍参謀本部第1部長兼務)
    高級参謀(陸軍参謀本部第1部作戰課長兼務)
《運輸通信長官部》oficey de general transport k komunikad
運輸通信長官(陸軍参謀本部第3部長兼務)
    参謀(陸軍参謀本部第3部補給課長兼務)
    参謀(陸軍参謀本部第3部運輸課長兼務)
  鐵道船舶運輸委員(内務省逓信局事務官兼務、海軍本部第3部長兼務)
  野戰高等電信部長(工兵團信號部長兼務)
  野戰高等郵便部長(内務省逓信局書記官兼務)

  鐵道線區司令部(内地1、方面軍につき各1)
    停車場司令部(鐵道線路に沿い適宜設置)(内地1)
    碇泊場司令部(臨海の集積基地・集積主地に設置)
  航空路司令部(内地1)
    飛行場司令部(必要箇處に適宜設置)

《野戰經理長官部》(陸軍省經理局長兼務)oficey de kamp general intentant
  集積基地諸廠
  集積主地諸廠・倉庫
《野戰衛生長官部》(陸軍省醫務局長兼)oficey de kamp general sanitad
  臨時檢疫部(兵站線路上の國境界に設置)  → top


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